2007年7月14日

「森田選手のプレーに感銘を受けた」。ドイツチームを率いるバルバラ・リットナー監督の言葉に同感だ。森田にとって、これがシングルスでのフェド杯デビュー戦。しかも、第1試合で高雄が敗れたため、森田の責任は一層重くなった。しかし森田は、緊張や重圧をまったく感じさせないプレーを最後まで続けた。攻撃的なテニスに徹し、ふらふらするところがまったくなかった。
73位のケーベルに、156位の森田。世界ランキングでは格下の森田が、常に攻撃を仕掛けた。威力のあるクロスで相手を下がらせ、早い段階でダウン・ザ・ラインに展開した。相手の返球が甘くなるとすかさずベースラインの内側に入り、目の覚めるようなライジングショットを放った。相手のアンジェリケ・ケーベルも粘り強い選手だった。森田が打っても打ってもボールが返ってきた。彼女はこのテニスで73位にのし上がったのだろう。しかし最後は、森田の攻撃がケーベルの守りを打ち砕いた。
第1セットは4-5からサービスダウンで、4-6。森田は、よく攻めていたが、少しだけボールを待ちすぎた。そのことがケーベルの粘りに屈する結果となった。しかし、植田実監督にそれを指摘されるとすぐに修正した。第2セットは、第1ゲームのサービスブレークを最後まで守りきった。第3セットもスコアは競っていたが、内容では森田が常にペースを握っていた。粘るケーベルも、最後は体力切れ。2時間21分の接戦だが、これは森田の快勝だった。
「タフな試合だったが、最後まで私の持ち味である攻撃的なプレーを貫くことができて、勝つことができたのでうれしいです」と笑顔の森田。0-1と重圧のかかる場面での登場だったが、その影響は「なかったです」と強気に言い切る。相手の粘り強さについて記者に聞かれると「前の私だったら自滅していたと思います」と明るく笑った。
秋山英宏