2008年4月26日

ホームの有明で迎えた国別対抗戦の最初の試合。相手は元世界ランク1位のモレスモ。3月に18歳になったばかりの森田に、緊張するなというのは酷な注文だろう。

第1セットは第1ゲームこそ、硬さがとれないモレスモにミスが出て3度のデュースに持ち込んだものの、そこからはモレスモの一方的なペース。森田は得意の強打で相手を左右に振り回す展開を狙ったが、「緊張していてボールが飛ばなかった」と第4ゲームまではボールがことごとくネットにかかった。ネットを意識すると今度はボールがベースラインを越えてしまい、「コントロールがきかない状態だった」と森田が嘆いた。わずか26分。ほとんどなすすべなく6ゲームを失った。
第2セットになって少しだけ本来のプレーを取り戻した。第4ゲームでは「普段もファーストはあまり入らない」と自分で課題に掲げるサーブがコーナーに入り、最後はバックハンドのクロスでウイナーを奪ってサービスキープ、この試合で初めてのゲームを取った。第6ゲームでも速い展開で振り回し、モレスモのミスを誘って2度目のキープ。いいリズムを作りかけたが、モレスモに要所でサーブを決められ、相手サーブを破れないまま、第8ゲームでこの試合5度目のブレークを許し、2006年全豪、ウィンブルドン女王に屈した。


バックスハンドでスライスを使い、フォアの打ち合いではスピンを効かせたループボールを交えてきたモレスモとの初対戦で、森田は多くのものを感じ取った。「スライスを入れて緩急をつけてきた。ゆっくりのペースの中でいきなり打ってくるので、反応が遅れた」「いやらしいプレーをしてきて、最後まで自分の思うようにさせてもらえなかった」「強い人とやるのに、最初に差が開いて余裕をもたれたら厳しくなる」。
記者会見で「あと何年すればモレスモに勝てるようになるか」と尋ねられた森田は、「何年かは分からないけど」とはにかみながら答えた。「1年後には、勝てるようになりたい。テニスは技術だけでなく、体力、精神的なものも重要になってくる。トップに勝つにはテニス以外も上達しないとダメ。もうちょっと時間がかかる」。つい先週、初めてトップ100入りを果たした森田には、毎日、毎試合が勉強だ。
日本テニス協会広報委員 谷 祐一