2008年4月27日

杉山とモレスモ。両チームのエースが対決した第1試合だが、過去の対戦成績はモレスモの8連勝。この日も杉山はモレスモの牙城を崩すことができなかった。スコアの数字ほど試合は一方的な内容ではなかった。簡単に終わった第1セットも、第1、第3ゲームとモレスモのサービスゲームをデュースに持ち込んだ。4度あったブレークポイントのどれかをものにできていればと悔やまれた場面だが、最後はモレスモのサーブ力に押し切られた。

第2セットは何度も打ち合いでモレスモを振り回した。チャンスにはネットに出て得意のボレーも決まった。最後まで攻める姿勢は失わなかった。第6ゲームでは初めてのサービスブレークを果たし、スタンドを大いに沸かせた。ただ、勝負どころで弱気の虫がでたかもしれない。4-4で迎えたサービスゲーム。3度目のデュースで最初のポイントをダブルフォールトで落とすと、最後はドロップボレーが甘くなってモレスモの切り返しを許し、スタンドのファンのため息を誘った。

「私の試合で負けが決まってしまい残念」と試合を振り返った杉山。敗因の一つにフォアハンドのストロークを挙げた。「いい流れでフォアにチャンスが回ってきた時、決定力がなくて逆に攻め込まれた」。第9ゲームの最初のポイントが象徴的だった。ラリーの中で攻めたはずのフォアのダウンザラインが短くなって、モレスモのバックハンドの逆襲をくらった。「技術的に未熟だから、ここという時にミスが増える」。ただ、もどかしさを感じながらも「まだ伸びる可能性がある部分」と、あくまで前向きに受けとめている。「今年はツアーでいい時間を過ごせている。やるべきところも見えている。サーブとフォアが常に課題だけど、気持ちはしっかりしている。8月の北京五輪に向け気持ちと調子を上げていきたい」。7月に33歳の誕生日を迎えるベテランは最後まで前向きだった。
日本テニス協会広報委員 谷 祐一